今日、医師はスーパーヒーロー、でも明日には超人と化しているかもしれない

NVIDIAの医療分野でのAIへの取り組み

このストーリーは、AIの活用が医療分野の飛躍的な進化を実現するなかでの、NVIDIAの取り組みをご紹介するものです。

医師は人工知能によって度を超えてチャージされています。

AIは現代において最も重視されている技術であり、早期発見もまた現代の医療における最も重要な課題です。AIの驚くべき飛躍的な進歩は、医師が病気を早期発見することや、より深く研究することを可能にしました。
そのためNVIDIAの創設者でありCEOであるジェンスン・フアン氏は、今週ボストンにて開催される世界医療革新フォーラム(WMIF)にて講演することになっています。
1,000人以上もの産業や学問における世界的指導者が、AIと医療における最新の革新的な情報を共有します。ここでは特にフアン氏のおしゃべりに焦点をあてます。

NVIDIAの医療における実績

NVIDIAのバーチャルリアリティーゲームやAI、自動運転車における研究は、常に世間から注目されています。
医療においてパートナーと共に偉大な研究を行うことは我々のカルテに隠されています。私達のGPUコンピュータプラットフォームである、CUDAで最も早く利用されたアプリケーションは、医用画像診断と生命科学でした。15年間の中でも初期に考案された為、反復再構成はX線の削減を可能にした計算しつくされた断層撮影法における新しいアルゴリズムでしたが、計算コストが高額なものでした。

NVIDIA GPUは、GEヘルスケアのRevolution CT シリーズが放射線量を82%削減することを可能にしました。超音波診断装置もまたGPUコンピュータによって革命的に変化しました。これによってGEヘルスケアのVivid E95は、心臓部を通る血液の流れを4D画像でリアルタイムで見ることを可能にします。

NVIDIA GPUは、イリノイ大学アバーナ・シャンぺーン校にあるクラウス・シュルテン氏のコンピュータ生物物理学研究所に所属する生命科学の研究者達が、他の有力候補よりも更に大きい1,000倍での分子動力学のレベルのシミュレーションすることを可能にしました。このことは研究者達が、HIVカプシドの画像を見たり、タバコモザイク病のウイルスの染色体の付随対の全体像のシミュレーションを史上初めて実現することを可能にしました。

サーモフィッシャーサイエンティフィック社のエンジニア達は、NVIDIAのGPUを使用して遺伝子のシークエンシングのアルゴリズムを250倍まで加速させ、そしてIon S5次世代シークエンシングシステムを開発しました。それは遺伝子の配列を対象とした分析をするうえで、コストと時間の両方を削減する大発明でした。

ストックホルム大学において、NVIDIA GPUはエリック・リンダール研究チームのRELIONの撮像応用の研究員たちが分子構造の3D画像の工程と再構築することを可能にします。RELIONは、ノーベル賞を受賞した極低温保存に適した電子顕微鏡の撮像ソフトウェアです。
Cryo-EMは、初めて研究者たちが活動中の分子を凍らせて、原子レベルで生物学的プロセスを観察することも可能にしました。Nature誌は、Cryo-EMに科学部門の「メソッドオブザイヤー」を贈りました。
医療業界は10年以上もの間、NVIDIAに非常に注目してきました。

AIが医師に超人的な力を与える

ディープラーニング(深層学習)は、アレックス・クリゼフスキーがImageNet(国際コンピュータ画像認識コンテスト)において優勝した6年前に、コンピュータ市場に突如として現れました。クリゼフスキーは、AlexNetと呼ばれる8層にも及ぶディープニューラルネットワーク(深層神経回路網)をトレーニングするために、NVIDIA GPUを使いました。

ソフトウェア開発のこのアプローチの重要性が認められたので、これはAIの進歩に繋がり、これまで不可能だった問題を解決できるだろうと信じて、NVIDIAはディープラーニングを強化しました。
それは良い決断でした。
今日、ディープラーニングソフトウェアは超人的なパターン認識能力を獲得しました。それは視覚、聴覚、発話能力等、その他あらゆる知覚構造においてです。
今年、私達は新しいボルタGPUを公表しました。それはコンピュータグラフィックスや科学計算、そしてディープラーニング全てにおいて同様に高い能力をもつ初めてのプロセッサです。ボルタのテンソーコア構成と一緒に使うことで、AlexNetは6年前より500倍早くトレーニングされることが可能になります。NVIDIAは超高速でAI計算を進歩させています。

医用画像の研究員達は、ディープラーニングの能力を発見したのです。最先端の医用画像カンファレンスであるMICCAIで、昨年は発表された論文のうち半分がディープラーニングを適用したものでした。
私達は300以上の医療系新興企業と協働し、現在のディープラーニングの可能性に挑戦しています。彼らの収益は全体で15億ドル以上上がりました。
Arterys社、Butterfly Networks社、RADLogics社、Viz.Ai社、そして Zebra社は、現在FDAに認可された多くのAI認証モデルと共に、医用画像に関する刺激的な仕事をしています。この進歩は驚くべきものであり、まさに第一段階となるものです。

未来

AIは将来、超人的な医師が増えることを確かに約束してくれています。その進化の速度は信じられないほど素晴らしいものです。
では私達は、どのようにしてこの技術を医師達に定着させるのでしょうか。そして私達はどのようにして、患者情報の保護に最新の注意を払いながら作られた既存インフラに、この技術を組み込むのでしょうか。

私達は最近、全てのタイプのニューラルネットワーク構造と、ラスター描画から容積測定やレイトレーシングまでのあらゆる仮想化のアプローチを加速させる、Claraという新しいGPU コンピュータプラットフォームを発表しました。Claraは、医療用装置やワークステーション、業務用データセンター、もしくはクラウドが1つ残らず組み込まれたもので、私たちのオファーが拡大した為にデータセンターに導入されました。Claraは、医用画像描画、可視化の最新の躍進をもたらし、世界の3百万もの医療機器を瞬く間にアップグレードすることを可能にします。それはどんな環境でも動作する一つのソフトウェアとともに利用される一つのアーキテクチャーです。

私たちは医療分野でリーダーとなる企業のパートナーとなっています。医用画像分野では、我々はGE、シーメンス、フィリップス、ニュアンスと強固なパートナーシップを結んでいます。
つい最近私たちは、キヤノンメディカルシステムズと病院でのAIスーパーコンピューターを設置するための新しいパートナーシップを発表しました。
私たちは最先端の研究医療機関、マサチューセッツ総合病院、ブリングハムアンドウーマンズ病院、メイヨークリニックを含む、アメリカ国立衛生研究所と、AIを活用したコンピューターを使った病理学において仕事をしているPeige.AI社やPathAI社のような新興企業パートナーシップを結んでいます。
私たちの全員が一つの目的を持っています。超人的な可能性を持った未来の医師たちに力を与え、今より進化した医療が提供されるようになることを。

本記事はThe Official NVIDIA Blogの記事を抄訳したものです。
「Doctors Are Superheroes Today, Superhumans Tomorrow」
(2018年4月23日付)

https://blogs.nvidia.com/blog/2018/04/23/ai-healthcare-wmif/

医療に関するAIやGPUテクノロジーの多くの最新情報が、3月26日から米国シリコンバレーで開催されたNVIDIA GPUテクノロジーカンファレンス(GTC2018)で紹介されました。
インターネットで実施セッションをご覧いただくことができます。

NVIDIA GTC2018サイト
       https://www.nvidia.com/en-us/gtc/

GPUテクノロジーをリアルイベントで体感!

GPUイベントカレンダーは こちら

お問い合わせ・資料請求はこちら

ページの先頭へ戻る